1人美容室の開業資金は300万円から?実際に1人美容室やってみた!
こんにちは!個人サロン経営アドバイザー、田村聡です。美容師さんが独立を考えた時、まず気になるのは「開業資金」ではないでしょうか??
少なくとも、僕はそうでした。^^; いろんな人に話を聞いても、答えは様々・・・。そこで今回は、実際に美容室開業も経験してきた僕が、赤裸々に。
「正味、いくらあれば開業できるの??」
という【独自視点】で、わかりやすく解説していきます。
この記事を読み終わる頃には、あなたも「これくらい用意すればいいんだ」という目安が、見えてくるハズです。
1人美容室の開業資金は300万円〜??
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結局、いくらかかるの?
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さっくり結論から言えば、「300万〜500万」が、1つの目安になりますね。
1人美容室といえど、開業資金については「いろんな意見・情報」があります。これは、
・運転資金の必要性の有無
・出店エリアによる物件取得費の差。
・改装費用のていどの差。
・設備(シャンプー台・チェアなど)の違い。
・販促物(カード類やチラシ、ホームページなど)をどこまで用意するのか?どこまで外注するか?
といった部分に、かなり違いがある為ですね。
それぞれ、詳しく見ていきましょう!
運転資金が必要かどうか?
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運転資金って、そもそも必要??
必須ではないですが、「あれば精神的にラク」ですね。基本的には、用意する方がオススメです。
美容室に限った話ではありませんが、ビジネスは資金が尽きれば、そこで終わってしまいます。
1人美容室はランニングコストが低い分、この点は少しラク。それでも、
「3ヶ月(できれば6ヶ月)利益ナシでも大丈夫」
というくらいの、資金の余裕は欲しいですね。
万一、赤字が出るようなら、その補填も必要になりますから。^^;
仮にあなたが生活していくのに、「毎月15万円必要」という場合は、最低でもその3ヶ月分。できれば6ヶ月分用意できるとベターです。
ちなみに僕、借入しなかったので。開業に貯金を全て突っ込んでしまって・・・。ほぼ「運転資金0」でスタートしました。(笑)
ただ、既存顧客のおかげで、
「最低、これくらいは初月から売上があるだろう。」
という予測は立っていたので。そこは大きかったと思います。 既存顧客の来店が見込めない場合は、さらに運転資金に余裕を持たせた方が無難です。
一般的には、運転資金って、
「ランニングコスト合計の6ヶ月分は必須」
と言われています。
(ランニングコスト=必要経費すべて)
個人的には、そこまで必要ではないと感じていますが。
「完全にゼロからのスタート」
という場合、実質これくらいの運転資金があると、かなり気持ちの面でもラクですね。^^
出店エリアによる違い|物件取得費の差
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出店エリアによって違うの??
極端な話、地方と都心の一等地では、文字どおり「一桁違う」なんてことが起こります。^^;
たとえば同じ東京都内でも、エリアや駅からの距離で、ずいぶん家賃が違ってきますよね??
物件取得費(保証金や礼金など)は、住居物件と同じで、「家賃に比例して高く」なります。
また、家賃は同じでも、物件によって大きく違いがあることも。
たとえば、家賃10万円の物件。
・物件A 敷金2ヶ月 礼金1ヶ月 仲介手数料1ヶ月 家賃1ヶ月分(前払い)=50万円
・物件B 保証金6ヶ月 礼金1ヶ月 仲介手数料1ヶ月 家賃2ヶ月分(前払い)=100万円
みたいな事も、珍しくないのです。
モチロンもっと安い場合もありますが、あくまで物件次第。
まずは出店希望エリアの不動産屋さんに、直接出向いてみるといいですね。(←ココ大事。)
改装費用の差
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改装って、やっぱ必要??
必須とは言えませんが、必要な場合がほとんどです。
新しくキレイな物件であれば、
「水道工事だけで営業できる」
という場合も、中にはあります。でも多くの場合、何かと改装は必要ですね。
主な部分でいえば、
・床、壁紙
・電気工事(照明など含む)
・看板設置
・外装工事
・水道工事
といったコストがかかってきます。
それぞれ、少し詳しく見ていきましょう。
床・壁紙
特に「壁紙」は、安いコストでイメージを変えることができるので、オススメです。
10坪ていどのサロンであれば、10万円程、みておけば大丈夫でしょう。
壁紙は材質によって値段が分かれているので、予算とイメージに合わせて選ぶといいですね。
床材に関しては、若干高め。15万〜20万ていど、みておくといいです。
こちらも材質によって、価格が大きく違ってきます。
壁紙・床材ともに、材質によって価格が2倍〜3倍ほど違ってきます。
電気工事
特に美容室の場合、コンセントの設置が必要になる場合が多いですね。
他にも、天井照明の設置などがあります。
照明器具そのものは、さほど高価ではありません。(LEDは少し値がはりますが。^^;)
こちらは照明なども全て変更したとして、器具込で10万〜20万円ほどみておけば大丈夫でしょう。
屋外設置の照明は、少し高くなります。(1つ数万など)また、エアコン設置が必要な場合、業務用のエアコンは天井埋込み型だと40万ほどはします。
すでに備え付けがあったりもしますが、故障した場合、高くつくことも多いので、そういった点は見越しておくといいですね。
「エアコン故障」
は、夏場など営業できなくなるので。^^;
看板
看板そのものの制作費が、ざっくり10万〜20万ほど。
モチロン、もっと高い看板はいくらでもありますが。
目安として、この辺りと覚えておきましょう。
設置の難易度が高かったり、大きな看板になると、当然ながらそれ以上のコストがかかってきます。
上記はあくまで一般的な価格です。
外装工事
外装工事は、「塗装だけ」といったカンタンなモノなら、10万ほど。
ただしパーテーションなど造作をすれば、スグに2、30万の追加となります。
僕の場合、
「最低限でいいか。」
で、済ませましたが・・・。^^;
人通りが多いような物件なら、外装も「来店キッカケ」の1つ。
やはり、目を引くようなモノに出来れば、理想的ではありますね。
水道工事
これは、美容室にとっては避けて通れません。
居抜きでない限り、シャンプー台設置のために必要となります。
コレ、けっこう「クセモノ」で、
「給湯設備からシャンプー台までの距離」に比例して、工費が高くなる・・・。
とはいえ、10坪ほどのサロンであれば、さほど広さもないので。
おおよそ20万〜30万ほど
といったところでしょう。
余談ですが、給湯器からシャンプー台への距離が伸びるほど、
「お湯が出るまでにかかる時間」
が、長くなってしまいます。
改装費用のまとめ
ざっくり10坪サロンで、下記のようになります。
床 | 15万〜20万 |
壁紙 | 10万〜20万 |
電気工事(器具含) | 10万〜20万 |
看板設置 | 10万〜20万 |
外装工事 | 10万〜 |
水道工事 | 20万〜30万 |
選ぶ材質や物件の現状、そして何より、
「あなたの希望をどこまで叶えるか?」
といった部分も大きいですが、
「おおよそ70万円〜100万円」
となります。
上記は、「構造の変更などがない」ことが前提です。
壁をこわしたり、天井を抜いたり。
また、壁の新設やドアの新設は見込んでいません。
ちなみに、こういう「構造変更」を行うと、上記の2倍ほどは予算が必要となるでしょう。
設備費の違い
設備にも、かなり個人差が出てくるかと思います。1つ1つ見ていきましょう!
シャンプー台
美容室の「設備」といえば、シャンプー台が代表的。
高いものは100万を超える一方、20万以下で買えるような物もあります。
予算とあなたの希望との兼ね合いになりますね。^^;
シャンプー台は、開業後に「買い替え」となるとタイヘンです。
ある程度、慎重に選びたいところですね。
ミスト、ウォーマー、パーマ機材
ここもかなり個人差がありますが、こういった「美容機材」は1つ最低10万〜ですよね。
モチロン、必要なものはしっかり準備しておきたいところです。
ボイラー(給湯器)の有無
シャンプー台と共に考えるべきは、ボイラー(給湯器)です。
美容室用の専用ボイラーなんかは、けっこう高額ですからね。
ただ、1人サロンで開業する場合、普通の家庭で使う「給湯器」で十分です。
もし、シャンプー台を2台設置する場合は、一般の給湯器ですと、
「片方でお湯を出すと、もう片方の温度が急に下がる」
といったことが起こります。
とはいえ、2台なら普通の給湯器で対応してるサロンがほとんどですね。
その他、家具・什器
「その他」と書きましたが、ここもバカにはできない部分。
たとえば最低限で考えても、
・カット用ドレッサー(もしくは壁がけの鏡)
・施術用のチェア
・待合のイス、テーブル
・物販棚
などなど。いろいろと必要になってきます。
1人サロンなのでさほど数は必要ないですが、ざっくり30万ほど は、予算として考えておくといいですね。
販促物に必要な費用
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販促物ってナニがあるの??
けっこう色々ありますよー。(笑)
意外とココ、考えてない方も多いですが。販促物ってけっこう予算がかかります。ざっくり挙げると、
・ホームページ作成
・チラシ
・リーフレット
・名刺、メンバーズカード等
といったところ。この辺りは、
「どこまで外注するか?」
で、かなり予算が変わってきます。
たとえばホームページ。普通に外注すると、20万〜30万くらい。でも自作できるなら、0円でも不可能ではありません。
とはいえ、開業前の時間は貴重ですので。
「そこそこ自分でやる」
と考えても、
30万ほど
は、用意しておくといいでしょう。
なお販促物については、
サロン開業に必要な販促物の準備とは?ハズしてはいけない3つのアイテム
で、詳しくお伝えしています。
広告費
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まぁ、広告はね。おいおいで・・・。
と考える人も多いですが、
「新規オープン時期は、かなり集客しやすい時期」
でもあります。集客をかけるなら、この時期が費用対効果は高めです。
ココも、
「何をどのていどやるか?」
によって大きく違いが出てきますが。
30万ほど
は、1つの目安としてあると、ラクですね。^^
広告費に関しては、
で、さらに詳しくお話しています。
材料・その他
新規オープンですから、美容材料や商材も、ある程度は初期に仕入れておく必要があります。また、
・クロス類
・ロッド、カラーカップなど
・タオル
など。他にも細々と必要なものがありますね。物販商品なども含めると、おおよそ20万〜30万ほどは、みておくといいです。
「居抜き物件」って得なの??
ちょっと余談になりますが・・・。
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ワタシ、居抜き物件で探すの!!
特に美容室において、そう考える方が多いように感じます。
結論から言いますと、
「居抜き物件にたいしたメリットは、ありません。」
たしかに、「そのまま営業できるような店舗」であれば、改装費などは格段におさえることも可能。
でも、「前のお店のイメージ」のままで、いいですか??^^;
あと、水回りなども「何年も使われた状態のモノ」ですので、どこにトラブルが起こるか?わかりません。
「設備もまるごと込で、300万でどう??」
みたいな話もよくありますが、
「だったら、居抜きの旨味なんて0じゃない??」
って、思ってしまいます。(笑)
早めに業者見積を
美容室の開業には、美容ディーラーはもちろん、不動産屋や工務店など。様々な業者さんが関係してきます。
予定とゼンゼン違う!!
といった事態を避けるために、とにかく「見積は早めに」とるようにしましょう。
特に改装費なんかは、「目安」はあれど、
「あなたが実現したい店のイメージ」
に、大きく左右されますからね。
まとめ|1人美容室の開業資金はいくら?
今回は、1人美容室の開業資金について。
10坪前後の店舗を前提として、お話してきました。ここまでの話を総合すると、
開業資金は300万〜500万
となります。
まぁ、1人サロンでも1千万以上の資金を使う場合もありますし、実際にそれくらいの借入をするオーナーは少なくありません。^^;
サロンは自分の「城」。
理想のサロンを創るのも、大切な事ですし。それ自体は何も悪くありません。
ただ、これだけは言っておきます。
はじめての開業に、お金をかけすぎない方が賢明です。
「何でも最低コストで・・・」
というのも問題アリですが、その真逆もちょっと・・・。^^;
総合するとやはり、
「300万〜500万以内」
この辺りに収めるのが、オススメですね。実際僕も、400万弱くらいで開業したと記憶しています。(延床面積20坪・サロン面積15坪)
それなりの覚悟はモチロン必要ですが、
「これで失敗したら死ぬ」
みたいなチャレンジは、個人的にオススメしません。
ただ、僕はそっちよりで歩んできたので、そこは何とも言い難いところですが。(笑)
この記事が、
「これから美容室を開業したい!」
というあなたにとって、少しでも役立てば嬉しく思います。^^
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