失敗しようがない「サロン開業」やるべきことリスト
こんにちは!田村です。サロンの開業に関するご相談が、最近増えています。
そこで今回は、「失敗しないサロン開業」として、実体験も交えて開業ノウハウをまとめました。
これからサロンの開業を控えている方に、必ず読んで欲しい内容です。
まずは開業までの流れをつかもう!
まず、サロン開業までの流れを知っておきましょう。「やるべき事」を整理しておけば、
「アレをやっておけばよかった・・・」
と後悔せずに済みます。サロンの開業というのは、ある意味「1発勝負」。後悔しても全ては後の祭りなのです。
また、実際に開業準備に入ると、目まぐるしく忙しくなります。
すでに開業を予定されている方なら、
この流れだけでもメモしておくか。もしくはこのページをブックマーク(お気に入り登録)
しておけば、準備がスタートした時に混乱せずに済むでしょう。
※僕も経験していますが、サロン開業というのはたとえ何度目であっても「ハードスケジュール」になります。その理由に関しても後ほどお話します。
サロンの「コンセプト」を決める。
まずは、サロンのコンセプトを決定しましょう。単に、
「ウチはネイルサロンです」
というだけでは、今後の営業活動も全てが曖昧になってしまいます。
コンセプトとは突き詰めると、お客さまの立場から見た時に、
「なぜ、あなたのサロンを選ぶ必要があるのですか?」
という、シンプルな問いに答えるもの。
コンセプトに迷う場合は、
「サロン集客が2倍になる!キャッチコピー作り8つのポイント」
が、参考になるハズです。
非常に大事なポイントですので、じっくりとアナタだけのコンセプトを練り上げましょう!
ターゲットを決める。
ターゲットとはつまり、
「あなたのサロンに、どんなお客さまに来てほしいのか?」
というもの。モチロン、ここで設定した人以外も来店されますが、年齢や職業・ライフスタイルや価値観をイメージしておく事で、
・どのようなサロン作りをすればいいのか?
・どのようなサービスや空間が好まれるのか?
・どんな言葉が響くのか?
・どこに広告を出せば見てくれるのか?
など、今後の「軸」や「指針」ができます。
「軸がないサロン」というのは、端から見ていてもフラフラ。当然、そのような状態では繁盛サロンになる可能性は遠のきます。
出店候補の「エリア」を決定。
出店エリアの決定は避けては通れません。「●●市内」「●●町」「●●駅周辺」「●●通り沿い」など。はじめはザックリでもいいので、おおまかに決定しましょう。
その後、
実際に候補地を歩いたり、不動産屋をまわりながら
徐々に絞り込んでいくのです。実際には、
「このエリアが希望だったけど、賃貸物件そのものが無い。」
なんて事は、地方だとザラにあります。また、
「時間帯によって人通りや交通量が激変する」
というエリアも珍しくありません。ネットに頼らず、自分の足を運んで決定しましょう。
競合店のリサーチ
エリアの決定にも関係しますが、「競合店のリサーチ」は行うべきです。
「地名(もしくは駅名)+ エステ(あなたの業種)」
のようにグーグルやヤフーで検索すれば、多くのサロンは何らかの形でヒットするでしょう。ネット上だけでもあなたの出店エリアに、
- どんなサロンがあるのか?
- どんな価格帯?
- 営業時間は?
- サロンのウリは何?
といった情報を、ある程度は収集できます。
また、そのエリアに友人や知人がいるなら、周辺の同業サロンについて聞いておくべき。実際に足も運んでリサーチしておきましょう。
オープン日の決定。
意外なことに、「オープン日が曖昧」という状態で、オープン準備を進める方が大勢いらっしゃいます。
これには、デメリットしかありません。
すでにオープンを決意されている場合は、出店エリアが決定したくらいのタイミングで、オープン日を決定しておきましょう。
未定のままですと、計画的に行動する事ができず、結果的に万全の準備をすることも出来ません。
賃貸物件の「条件」を決める。
賃貸物件に関しては、「自分の家を探す時」と、ある意味同じ手順です。
重要なのは「譲れない条件を決めておく」ということ。
立地・物件のつくり・家賃など。全てがあなたの理想通りの物件など、存在しません。これを前提に、
「どこが譲れない条件で、どこが妥協できる点なのか?」
最初に決定しておかないと、いつまでも物件が決まらないのです。僕も経験済みなのでよく分かりますが、
「ココ、いいよね〜。」
という物件は、ほぼ例外なく割高なのです。^^;
開業資金の「見積り」を出す。
「どれくらいの資金を開業に使えるか?」
ココは当然ながら、事前に把握しておくべき。でも実際に見積もりを出さない事には、
「結局、いくらかかるのか?」
という具体的な数字が見えてきません。物件取得費や、什器類、小物などの経費はある程度事前に把握できますが、けっこう大きな割合を占める事が多い、
「店舗の改装費」
は、やっかいです。物件によっては「ほとんど改装費がない。」という場合もあるでしょうし、「家賃は安いけどフルリフォーム」という場合もあるでしょう。
こればかりは、店舗のメドがある程度立ち、店舗イメージが具体的になった時点で、実際に2,3の業者に見積をお願いするしかありません。
場合によって「融資」も考える。
あるていど、開業に必要な資金が見えてきた時点で、「融資」も視野に入れておきましょう
。特に女性は無借金での開業を望む傾向が強いですが、これは良し悪しです。
たとえば、融資を受けない事で、
- 理想通りのサロンを作れなかった。
- 運転資金に余裕がなくなった。
- 初期の集客を十分できなかった。
という状況になってしまっては、本末転倒。また、覚えておきたいのは、
「開業前の融資が1番受けやすく、開業後、苦しくなった場合、基本的に融資は通らない。」
という事実。
モチロン、融資ナシでも余裕がある場合(半年ほど利益がなくても営業できる状態)はムリに融資を受ける必要はありませんが・・・。
なお、融資を受ける先は色々とありますが、美容サロンで初めての開業であれば、「日本政策金融公庫」が比較的審査も通りやすくオススメです。国の機関ですので安心感も高いと言えます。
関わる業者との「交渉・契約」を進める。
ここまできたら、開業に関わる業者さんとの交渉や契約を進めていきましょう。具体的には、
- 不動産屋との賃貸契約
- リフォーム会社や工務店
- 業務用商材や機材の仕入れ先
- 販促物等の制作業者
などが主なところ。注意点としては、契約書を交わす時などは慎重に。
しっかりと契約書に目を通して、
不明な点は聞いておいたり、場合によっては契約内容を交渉します。
メニュー・価格の決定
これは早い段階で決定するに越した事はありません。
実際、僕の場合は独立を意識しはじめた頃から、メニューづくりを行っていました。「無料セミナー」でもお伝えしていますが、
「欲しい(必要な)客単価」
から逆算して、価格決定を行いましょう。モチロン立地や店構え、競合店との兼ね合いや相場の影響。
もっと言えば「サロンのスタンス」にも影響されます。ここはじっくりと時間を割き、練り上げてください。
集客計画
こちらも、「どの時点で」というよりも、なるべく早い段階で進めておいた方がいいでしょう。
の中でも赤裸々に公開しましたが。(笑)僕には開業当初、この視点が欠けていました。
僕自身がそうであったように、多くの方はいつの間にか、
「開業する事そのものが、ゴールであるかのような錯覚」
に陥りがちです。開業はあくまでスタートであって、ゴールではありません。
また、
「とにかくオープンしてから、集客を考えよう。」
「新規オープンすれば、ソコソコ人来るでしょ。」
という考えは本当にキケンです。
新規オープンに向けて、しっかり集客を計画して行動してこそ、オープン時の集客が成り立ちます。
- どのタイミングに?
- どんな方法の集客を?
- どれくらいのコストをかけて?
最低でも、この3つは明確に決定しておいて下さい。
関連記事|個人・自宅サロン向き「あなたに合った集客は?」7つの手段メリット・デメリット
販促物の作成
販促物と言っても、色々とあります。
- チラシやリーフレット等の集客ツール
- メンバーズカード等の店内ツール
- ホームページ等のウェブメディア
などなど。気をつけたいのは、
「どれも制作に時間が必要。」
という点です。いざ必要という時に、
「納品が間に合わない・・・。」
などという事態にならないように、納品までの期間には余裕を持って、準備を進めておきましょう。
オープン予告をキッチリと
オープン予告とはつまり、
- いつ?
- どこで?
- どんな店がオープンする?
という事を、事前に周知していくという活動です。
こちらは、物件が決まった時点で同時進行すべき。
集客の項でもお話しましたが、
「集客はオープン前から」
行った方が得策です。すでに十分な顧客を抱えているという方以外は、なるべく早い段階からオープン予告を行って行きましょう。
オープン用看板
これは出来合いのモノでも構いませんが、
●月●日 (あなたの業種)オープン
お店の詳細は「●●」で検索
といった、オープン日までの看板を用意しましょう。
垂れ幕でもいいですし、ガラス張りなら内側から、模造紙などで作って貼ってもいいでしょう。
とにかく、目立つこと。そして「いつ、何屋が」オープンするか?
を、明確に伝えてください。
プレオープン
実際にオープン日が近づいてきたら、「プレオープン期間」を設けることを強くオススメします。
多くの方が勘違いされているようですが、この期間は一般客を入れません。そうではなく、家族や友人など親しい間柄の人を、まずは無料招待しましょう。
なぜならプレオープン最大の狙いは、
「ロープレの実施」
に、あるからです。ロープレとはつまり、実際にサロンの営業を想定して、
「不備なくスムーズにサロンの営業ができるか?修正点・改善点はないか?」
を、事前に確認するということです。
サロン作りの時点で、いろんな場面はイメージしているハズですが。実際に営業してみると、面白いくらい想定通りにいきません。(笑)
期間はそれぞれですが、オープン日から逆算して、1週間ほどはこの期間を作っておきましょう。期間に余裕があれば、
「コレはまずい・・・。」
という発見があっても、修正したり改善できますからね。
実際の営業開始
ここまでくれば、晴れて営業開始です!そして、ここからがスタートとなります。
実際に来店されたお客様に、最高のサービスを提供し、あなたのサロンのファンへと育てていきましょう!
サロンという商売は突き詰めると、
「今、目の前にいるお客様にご満足いただき、またご利用いただくこと。」
これに尽きるのですから。
各種届出
これは余談になりますが、サロンの開業にあわせて「開業届」を管轄の税務署に提出しておきましょう。
開業届は提出しなくても特に罰則はありませんが、提出しておく方がオススメです。
なお、青色申告を行う場合は受付に期限があるので、注意が必要となります。
(税理士を入れない場合、個人サロンの初年度確定申告は、白色申告で問題ありません。)
※美容室やまつエクサロンの場合、保健所への事前の届け出と検査が必要。
予約はオープン前から受付できる体制を作ろう!
電話回線は物件が決まったら最優先でつないでください。
その上で、その番号はご自身の携帯に転送しておきましょう。(僕はオープン後もずっと転送にしていました。)
そうする事によって、オープン前から行う集客活動が、さらに活かされます。つまり、
「オープン前から予約受付ができる状態」
にしておくのです。そうすれば販促を行う際のチラシなんかにも、
「●月●日から予約受付スタート」
などと明記できます。たとえばチラシを見て、
「行って見ようかな・・・」
とせっかく感じていただいても、予約ができない状態であれば、忘れ去られる可能性が高いのです。
電話回線は連絡してもスグには来てくれません。なるべく早い段階で申し込みを済ませておきましょう。
オープンのお祝いは「花環」を
ちなみに新規出店の際、親しい友人や身内、関わる業者さんから、
「お祝いは何がいい?」
みたいな申し出をいただlく事があります。これは本当にありがたい事で、しっかりお礼も考えておきたいところですが、こういう場合は、
「一定数を花環で」
お願いしましょう。テナントの規模などによって数は調整が必要ですが、花環というのは一発で、
「何かがオープンした。」
という事を伝える力があり、何より目を引きます。そういう意味で、一定数の花環は準備できるようにしておくと、良い宣伝になるのです。
開業にはどれくらい予算がかかるの?
多くの方が気になるのは、
「結局、サロン開業にはいくらかかるの??」
という点ではないでしょうか?
具体的な設備に関しては、揃えたい内容によって大きな差が出ますし、改装に関してもピンキリと言えますが、超ザックリ計算すると、
店舗取得費(家賃の4ヶ月分〜)+ 販促費(30万〜)+ 店舗改装費 + 材料費 +家具類 + 雑費
仮に家賃をわかりやすく10万円とすれば、店舗取得に約40万。
販促に30万円。
改装は店舗が10坪(30畳ほど)と仮定。
床・壁・天井の張り替え。照明工事。基本構造の変更ナシ(壁の増設など)加えて看板設置とカンタンな外装の塗装程度であれば、100万ほどで収まるハズ。(使う材質によっては大きく変動しますが。)
ゆとりを持って見積もっても、運転資金を除外すれば250万〜300万。
もちろん都心などになれば大きく上にブレるでしょうが、一般的にはこのあたりです。
テナントではなく、自宅サロンやマンションサロンなのであれば、この半額程度か、場合によっては数十万ほどでも開業は可能と言えます。
家賃が高くても「立地」を優先すべきか?
これは自宅を選ぶ時にも同じ事で、家賃というのは「立地条件」に比例します。カンタンに言えば、
「アクセスが良くて、集客に好ましい立地の物件」
になるほど、割高になるのです。1人サロンの場合、売上にはある程度の限界があります。
例えば1日5人。単価1万円で25日営業なら、月100万までが限界です。
このような形態で、「家賃50万」というのは現実的とは言えません。とはいえ、
「安いほど良いのか?」
といえば、そうでもありません。^^; 目安としては、
「見込む売上の20パーセントが上限」
となります。
都心部なのか?副都心なのか?地方なのか?
といった環境の違いでこのあたりは大きく変動してしまうので、一概に、
「1人サロンなら●万まで」
と断言はできませんが、このラインをメドに、良い条件の物件を探されることをオススメします。
自宅開業か?テナント開業か?
これは一概に「どちらが良い」と言えるものではありません。というのも、数年前まで僕は、
「絶対テナント!!」
と考えていましたが、最近のうちのスクール生さんの活躍振りを見ると、一概にどちらとも言えないのです。^^;
アナタがすでに、
「自宅サロンで開業する!」
と決めている場合は、
「自宅サロン開業が「失敗する」7つの原因|これで自宅サロンは失敗しない!」
を、必ず読んでおきましょう!
集客活動の徹底
僕も最近、新しいサロンのアイデアがあって、「新たに出店したい欲」にかられています。(笑)
もう少し具体的に暖めて、もし出店することになったらリアルタイムでレポートしますが。
もし僕が今から新たに出店するなら、
「オープン時にどれだけ予約を埋められるか?」
を、思いっきり意識します。そのための集客活動も、相当がんばりますし、経費もかけます。
「開業準備の流れ」の中でもお伝えしましたが、開業に向けた集客活動は徹底するのがキホン。これは、あなたも絶対に意識してください。
僕自身が開業した時の後悔・・・
かく言う僕も、29歳で美容室を開業した身です。結果的には上手くいきましたが、
「アレをやっておけばよかった・・・」
「ココを考えておくべきだった・・・」
と感じたポイントは、今だからこそ沢山あります。
モチロン、経験から学べるモノは大事ですが、わざわざ
「分かっている落とし穴」
にハマる必要はないワケです。(笑)
このあたりの経緯は、僕の経験をふまえて下記の記事でお伝えしています。
「これから開業します!」
という方には間違いなく役立つ記事になっているハズ。チェックして「同じ落とし穴」にハマらないようにして下さいね。
まとめ
文字に起こすと結構なボリュームになってしまいましたが・・・。
今回は小さなサロンの開業について、全体の流れから「やるべき事」をリスト化してお伝えしてきました。
開業そのものは、ある意味「資金と勢い」があれば、誰でも出来てしまいます。
だからこそ、しっかり計画して、行動して欲しいのです。冒頭でも言いましたが、開業はゴールではなくスタートに過ぎません。
そして、出店時はとにかくバタバタします。
混乱する事なく、「やるべき事」をしっかりとこなしてオープン日を迎えられるように、しっかりと準備を進めてくださいね。
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